「平和」という木に 「教育」という水を

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奈良県立青翔中学校・高等学校 教諭 生田依子

奈良県立青翔中学校・高等学校 教諭 生田依子

南極昭和基地の大気中の微生物はヒトが持ち込んでいるのか

ANTARCTICA SHOWA STATION

第56回下中科学研究助成金取得者研究発表より

<h1>南極昭和基地の大気中の微生物はヒトが持ち込んでいるのか</h1>

南極では、どんなに寒くとも風邪はひかないと言われています。風邪の原因となるウイルスが、ほとんどいないと考えられているからです。しかし、奈良県立青翔中学校・高等学校の生田先生は、人が南極を訪れた際に、いっしょに微生物も持って行っているのではないかと疑問を持ちました。これは先生ご自身が南極に乗り込み、調査の結果を生徒たちと一緒に分析した記録です。


1.はじめに

南極の大気は吐く息が白くならないほど清浄であることが知られている。

昭和基地とその周辺の屋外の大気中の微生物は、中嶌裕之による昭和基地内(食堂と洗面所)でのスプリットサンプラーを用いて大気中の細菌、一般糸状菌、好乾性糸状菌を調査した研究がある※1。これにより、昭和基地内(食堂と洗面所)の大気中細菌と糸状菌数は、日本やヨーロッパのものより非常に少ないとわかった。また、隊員による部屋の使用頻度と大気中の糸状菌数濃度は関係がないこともわかった。これらから、日本国内と昭和基地の微生物数は異なるのではないかと考えた。

また、生物の表皮には微生物が付着していることが知られている。そのため、大気中の細菌数は、ヒトや野生の動物が存在すると増えるのではないかと考えた。さらに、ヒトは皮膚や衣類に微生物を付着させたまま、南極へ行くことにより、日本から微生物を南極へ持ち込んでいる可能性があると考えた。

しかし、大気中の微生物を昭和基地で調査した研究は多くない。大気中の微生物数は昭和基地の食堂と洗面所のデータしかなく、日本と昭和基地の大気中の微生物の遺伝子レベルで比較した研究はない。


※全文はこちらからPDFにて閲覧いただけます。

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